訪問販売の営業マンは、特に家が古くなっている地域をターゲットにして、突然自宅を訪れます。以下のような手口がよく使われます。

◆「今すぐ工事しないと、壁が劣化して大変なことになる」

このように不安を煽ることで、早く契約させようとします。実際には、すぐに問題が起こることは少ないため、冷静に対処することが大切です。

◆「ちょうど近所で工事をしているから、特別に安くできます」

緊急性や限定感を強調して契約を急かすこともよくありますが、本当に安いのか、比較する余裕を持つことが重要です。

訪問販売の営業マンは、家の状態を見て「すぐに修理が必要だ」と言い切ることがよくありますが、実際にはすぐに外壁塗装をする必要がないケースも多いです。また、十分に相場を確認しないまま、急いで契約をしてしまうと、本来よりも高額な工事を請け負ってしまうリスクがあります。

対策:

訪問販売で提案された場合でも、一度冷静になり、他の業者からも見積もりを取りましょう。いくつかの見積もりを比較することで、本当に必要な工事かどうかや、価格が適正かを判断できます。

訪問販売で契約を急いでしまうと、工事が始まってから「こんなはずじゃなかった…」と思うこともあります。特に、安い価格を強調する業者の場合、手抜き工事や低品質の材料が使われることがあり、結果的に再度塗り直しが必要になることも。

対策:

施工業者の評判や実績を事前に確認しましょう。インターネットの口コミや、実際にその業者を利用した人からの評価を参考にすることが重要です。

訪問販売での契約には、法律で定められたクーリングオフの権利があります。訪問販売で契約した場合、8日以内であれば理由を問わず契約を解除することができます。しかし、一部の悪質な業者は、この権利をあえて説明しなかったり、工事を早く始めてしまい、契約解除ができない状況に持ち込むことがあります。

対策:

契約書にクーリングオフの説明がしっかり記載されているかを確認しましょう。また、契約後にすぐに工事を開始しようとする業者には注意が必要です。冷静に時間を確保するためにも、契約後すぐに工事を始めないよう伝えることが大切です。

消費者センターには、外壁塗装の訪問販売に関するトラブルが多数寄せられています。例えば、次のような事例があります。

◆「契約時はとても丁寧だったが、工事後に問題が発生し、連絡が取れなくなった」

◆「価格が他社の倍近く高かったのに、工事の質が低く、塗装がすぐに剥がれた」

これらの事例からわかるように、契約時には信頼できるように見えても、後になって問題が発生することがあります。

訪問販売のリスクを避けるためには、信頼できる業者を選ぶことが何よりも重要です。次のポイントを押さえましょう。

◆複数の業者に見積もりを依頼する

訪問販売だけで即決するのではなく、最低でも3社以上から見積もりを取りましょう。価格や提案内容を比較することで、より納得のいく選択ができます。

◆実績や口コミを確認する

業者のウェブサイトだけでなく、実際の利用者からの口コミや評判をインターネットで調べることも大切です。また、地域密着型の業者は長年の実績がある場合が多いので、地元で信頼されているかどうかも一つの目安になります。

◆契約書をしっかり確認する

契約書には、施工内容や価格が詳細に記載されているか、クーリングオフについての説明があるかを確認しましょう。不明点があれば、納得するまで質問することが大切です。